何事の見立てにも似ず三日の月

作品集 Gallery

 古唐津風 青唐津盃

多種多様な”やきもの”の中で”ぐい呑み”は、もっとも小さくて愛らしいものの一つです。
茶碗や水指、花生などの茶陶や、大きな飾壺や飾皿などに対しても一歩もひけをとらぬ人気があるのはなぜだろう。
その秘密の一つはやはり人の心をうきだたせたり・なごましてくれたり、時に喜びも、悲しみも共にしてくれる”洒”という名の飲み物の器だということでしょうか?

現在177点掲載中

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梅花皮(かいらぎ)茶碗 井戸茶碗 梅花皮(かいらぎ) 茶碗

茶の湯の世界では、一・井戸、二・楽、三・唐津などといって唐津茶碗を珍重する風があるようです。
茶碗は、茶を点てる前と後とでその表情がすっかり変わります。茶碗を手にすると、「唐津茶碗の魅力」や「茶碗の良さは使ってみて始めてわかる」といわれる所以を実感することができるでしょう。

現在38点掲載中

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 古唐津風 青唐津盃

片口はもともと日常雑器で、写真のように口の細いとっくりなどにも簡単にお酒やお醤油などの液体をこぼさず移すことができるように片側だけ“注ぎ口”が付いているものです。
このサイトの片口は酒器用で、やや小振りですが、一人ゆっくりと呑むのには丁度良い大きさです。
風合いをゆっくりと変化させていってはどうだろうか。

現在14点掲載中

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作品と語り合うために

唐津の杯の魅力は、育てる楽しみ 育ったぐい呑み

唐津の杯の魅力は、育てる楽しみですね。
とくにぐいのみ。
唐津のぐいのみで酒を飲めば、この硬い肌が柔らかくなります。肌が柔らかなった杯でお酒を飲めば気持ちも、柔らかく、また、優しくもなります。
それが唐津のぐいのみの魅力です。
ぐい呑みの育て方は、酒を手にとり、肌や高台をなでながらしみこませます。
日々お酒で磨くことで 肌につやが生まれます。角が取れて、手に馴染む優しい形になっています。
酒と器を一緒に味わう。唐津焼は人に育てられてこそ輝く焼き物です。

(NHK美の壺:File51 唐津焼より引用)

現在5点掲載中

育った器をみる。

古唐津にたいするこだわり。土にこだわる。 胡蝶楽群遊窯のこだわり

桃山以前から、どこの窯元も、同じ土ではなく、いろんな土を使って作品作りをしています。
最近の研究では、土ではなく砂岩を砕いて、水肥してできた土を使っていたのではないかという説や、磁器と同じように石を砕いて使ったいたというような説もあります。
いろいろな方法で土を作り、釉を作っていきます。

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タイトルの俳句について

何事の見立てにも似ず三日の月(なにごとのみたてにもにずみつかのつき)

「三日月は古来さまざまな物に譬えられるが、どんな譬えもあの美しさには匹敵しない。」

三日月は古来色々なものに譬えられてきた。鎌であるとか、櫛であるとか、三日月眉であるとか、細目の表現など。しかし、いましみじみと三日月を見ていると、そのどれにも似ていないし、その美しさはたとえようがないではないか。見慣れた対象にたいして、新しい発見の瞬間を表現しているようである。


引用:新潮日本古典集成「芭蕉句集」

月は美しいのでしょうか。身の回りにあるものすべては、美しくないのでしょうか。これら存在物は、みな美しいともいえるし、みな美しくないともいえる。それはそれらを見る人によって違って見えます。しかもそれらの美しさを見事に表現できるかは別問題です。これらの美を表現できたとして、その表現されたものを鑑賞者が美しいと感じられるかは、また別問題で、それはまた鑑賞者の審美眼にゆだねられます。ものを創るというのは、作り手、使い手の呼吸があって初めて価値があるのだと思いますね。

「見立て」は比喩の意。月の見立ては「月の剣」「月の眉」「利鎌」「峨眉」等々、和漢ともに例が多くあります。