陶芸の魅力

ぐい呑み

ぐい呑みは手の中で育つ:使い込むほどに増す「味」の楽しみ

唐津焼のぐい呑みは、単に酒を飲むための道具ではなく、使い手の手の中で長い年月をかけて変化し、完成へと向かう「生きている器」です。この変化を愛好家たちは「育つ」と呼び、その過程にこそ、他のやきものにはない格別な楽しみを見出しています。1. 「...
古唐津

唐津焼の真髄「叩き技法」:内側に残る青海波文様の秘密

唐津焼の大きな特徴の一つである「叩き(たたき)技法」は、主に壺や甕(かめ)、水指、徳利などの「袋物」を成形する際に用いられる伝統的な成形法です。この技法によって作られた器の内側には、美しい同心円状の「青海波(せいがいは)状文」が残されており...
古唐津

「備前の徳利、唐津のぐい呑み」:酒好きを虜にする器の秘密

酒愛好家の間で古くから語り継がれる「備前の徳利、唐津のぐい呑み」という言葉は、それぞれの産地の器が持つ特質が、酒を嗜む時間をいかに豊かなものにするかを端的に表しています。なぜ唐津のぐい呑みがこれほどまでに人々を魅了し続けるのか、その秘密はソ...
技法

唐津焼と「牛ベラ」の物語

唐津焼と「牛ベラ」の物語:土と技が織りなす美の世界へようこそ日本の豊かな陶磁器文化の中でも、特に奥深く、多くの愛陶家を魅了し続けているのが「唐津焼」です。素朴でありながら力強く、使うほどに手に馴染み、味わいを増していくその魅力は、一体どこか...
技法

古伊万里の歴史と鑑識

明けましておめでとうございます。今年も「古唐津の魅力・陶芸の魅力」をよろしくお願いします。今年最初の投稿は、「古伊万里について」です。贋作の見分け方も記載しています。古伊万里は、日本の磁器製造の初期段階である初期伊万里を指す言葉であり、寛永...
古唐津

古唐津の土は、「砂目の土」といわれているが、これは川砂類が混入しているのではなく、どのような粘土を意味していると考えられているか。

古唐津の土が「砂目の土」といわれるのは、川砂類が混入しているためではなく、陶土の粒子が粗(あら)く、不均一な粘土を意味すると考えられています。これは、古唐津が持つ力強い、粗野な持ち味や、独特の個性美を形作る根源的な要素です。「砂目の土」とさ...
技法

陶磁器の底を糸切りで切り離したままの高台を何と呼ぶか。

陶磁器の底を、轆轤(ろくろ)から糸切り(しっぴき)で切り離したまま、削り加工を行わずに残した高台は、糸底(いとぞこ)、あるいは糸尻(いとじり)と呼ばれます。轆轤(ろくろ)成形されたものを、より糸(しっぴき)で切り離す際にできる渦巻き状の痕自...
陶芸の歴史

陶器(唐津系)から磁器(有田・鍋島系)への移行期に、原料供給と商業展開はどのように変化したか?

この移行期は、概ね桃山時代後期から江戸時代初期(17世紀初頭)にあたります。豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役、1592-1598年)により渡来した朝鮮陶工たちが、九州の窯業に革命的な変化をもたらしたことが基盤となっています。1. 原料供給...
陶芸の歴史

各藩(鍋島・多久・蓮池)が陶磁器生産を保護・管理した体制と、それが技術・産地に与えた影響は何か?

佐賀・肥前地域における陶磁器生産は、江戸時代に入ると、宗藩である鍋島藩(佐賀藩)とその支藩である多久藩、蓮池藩(嬉野焼の領域を支配)といった各藩による強力な保護・管理体制(藩政下の窯業経営)の下に置かれました。この体制は、単に産業を維持する...
陶芸の歴史

佐賀・肥前地域における陶業の起源と、朝鮮出兵後の陶工渡来は歴史的にどう関連したか?

佐賀・肥前地域における陶業の起源と、豊臣秀吉による朝鮮出兵後の陶工渡来は、日本の陶磁器史上、非常に密接かつ劇的な変革をもたらした事象として関連しています。結論として、肥前地域の陶業は朝鮮出兵以前にすでに朝鮮半島の技術の影響を受けて誕生してい...
古唐津

「斑唐津」の白い釉薬の成分は何か?

古唐津の「斑唐津(まだらからつ)」に用いられる白い釉薬は、主に藁灰釉(わらばいゆう)を主成分として調合された、乳濁性失透釉(にゅうだくせいしっとうゆう)です。この釉薬は、その調合成分と特性において、当時の日本の陶器に「白」を装飾として導入し...
古唐津

古唐津を含む日本の陶芸技術は、朝鮮半島からの影響をどのように受け、その歴史的背景と地理的要因は何か?

日本の陶磁器技術、特に古唐津(こがらつ)における朝鮮半島からの影響は、日本の窯業史における一大転機であり、その歴史的背景と地理的要因は深く関連しています。古唐津をはじめとする九州の主要な陶器(萩焼、高取焼など)は、主に朝鮮半島から渡来した陶...
古唐津

日本の陶磁器鑑賞における「土味」と「景色」という独特な美意識は、どのように育まれ評価されてきたか?

日本の陶磁器鑑賞における「土味」と「景色」という独特な美意識は、主に茶の湯(侘び茶)の発展と、それ以前から日本各地に存在した土ものの陶器の伝統に深く根ざし、育まれ、評価されてきました。これらの美意識は、中国や欧米諸外国とは異なり、日本人が長...
お知らせ

ようこそ。「古唐津の魅力・陶芸の魅力」へ

土の匂い、薪の香、うつわの口縁にひそむ微かな“景色”。ここは、古唐津(こからつ)という、土と炎が奏でる日本の美にそっと近づくための小さな縁側です。むずかしい専門用語はほどきながら、四季の言葉や昔ながらの言い回しも交えて、「わかる・たのしい・...