2025-11

釉薬・技法

志野焼とは(其の壱 生い立ち)

「百草土(もぐさつち)」〔注:美濃(みの)周辺で産する粒子が粗く耐火性のある胎土〕でざっくり成形し、その上に柔らかな膚合いの白い長石釉(ちょうせきゆう)〔注:長石を主成分とする白色系の釉薬〕をたっぷり掛け、釉下に鉄絵具(てつえのぐ)〔注:酸...
釉薬・技法

瀬戸黒

瀬戸黒〔注:美濃(みの)で発達し、黒釉の漆黒を生かした茶碗様式。窯中から引き出して急冷する技法が核心〕は、黄瀬戸〔注:美濃焼の一種。黄褐色の釉を呈する〕と同様に、桃山期に突然生まれたのではなく、室町期に培われた施釉と焼成の伝統の上に成立した...
主要産地

瀬戸焼(7) 瀬戸の古窯

瀬戸(せと)の古窯については、従来の文献で挙げる数に相違が見られます。便宜上、本稿では『をはりの花』に記録されている古窯名を列挙しますが、古窯の総数はこれに限られません。とりわけ古い瀬戸の窖窯(あながま)〔注:横穴式の単室窯〕は移動性が高く...
主要産地

瀬戸焼(6)【江戸時代以降】

(一)概説徳川家康(とくがわ いえやす)が政権を確立し、その子・義直(よしなお)が尾張(おわり)に封ぜられると、瀬戸の陶祖一族を各地に分散させるのは不利と判断され、1610年(慶長15)2月5日、加藤利右衛門景貞(かとう りえもん かげさだ...
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